2014年4月16日水曜日

STAP事件簿18 深層(3) 科学の世界の反日日本人





STAP事件簿18 深層(3)
科学の世界の反日日本人




私は、「南京虐殺」というのはフィクション(架空の物語)で、事実は普通の戦争だったという考えだが、中国が「南京虐殺があった」と日本を批判するのは仕方がないと思う。



もともと中国は南京で30万人が虐殺したなどと言っていなかったのに、日本の中の反日日本人(この場合は朝日新聞と本多記者)がはじめて30万人と言ったり報道し、それに日本人自身が追従するのだから、仕方がない。



中国は「日本人が自ら言っている数字を使っているだけ」と言うだろう。明治の日本人は武士の時代の魂があって、礼儀正しく、謙虚だったが、事実でもないことを言って相手の歓心を呼ぼうなどと卑屈でひん曲がった心は持っていなかった。だから、こんな話は出てこない。



戦争に負けて日本社会が大きな心の傷を負ったことは確かだが、自虐史観、相手の顔色を見て何でも言う人たち、自分で判断せず人の言ったことに追従して居丈高になる・・・など悪い癖を身に着けてしまった。



2011年3月12日、午後4時半、福島原発1号機がその1時間前に爆発し、それを定点カメラでとらえた映像を流しながら、NHKのアナウンサーは、原発敷地境界で1時間1ミリシーベルトを超えたことを伝え、次のように言っている。



「東京電力から原子力安全保安院に入った報告によりますと、福島第一原子力発電所の敷地境界付近で放射線を測ったところ、爆発音があったころとされる午後3時29分には1時間に1015マイクロシーベルトでした。この値は一般の公衆が1年間に浴びる放射線の限度量をわずか1時間で受ける量にあたり・・・」



爆発直後、NHKは一般公衆が1年間に浴びる放射線の限度量が1ミリシーベルトであることを知っていた。しかし、その後、政府や福島県などが「規定はない」とか「100ミリまで大丈夫」というと、「1年1ミリの基準」をまったく伝えなくなった。



私自身は学者だからバッシングは別に気にしていないが、ある大手週刊誌が「1年1ミリシーベルト男:武田邦彦」という大きな記事をだし、そこに出てきた関係者は口をそろえて「そんな基準はない」と合唱した。



これも法治国家なのに、「原発事故のためなどに決めておいた1年1ミリシーベルトの限度量」を、事故が起こったらコロッと変えた反日日本人の仕業だった。つまり、日本人が法令で定められた量を被曝して健康に障害がでても「反日」だから何の心の痛みも、日本国に対するプライドもなかったのだ。



今回の事件の火種がどこから出たのかはまだ不明だが、日本人が日本人の優れた論文や若手研究者をわざわざ根掘り葉掘り調べて貶めることはあり得ないので、火種はアメリカか、もしくはまたまた反日日本人が登場したのだろう。



南京虐殺(歴史的になかったことだが)も、本当にあったのなら日本も反省しなければならないので、大いに言ってもらっても良いが、起こってもいないことを、日本をダメにするのに役立つからとでっち上げるのだから相当なものだ。



STAP論文も、小さなミス(南京事件で言えば、普通の戦争で犠牲になる民間人ぐらいの被害)を拡大に拡大して、STAP論文を取り下げろと叫ぶ。論文が取り下げられ、特許が出せなくなり、若手研究員が海外に行ってしまったら、「何も問題がないのに反日の事件をねつ造して、日本にダメージを与える」ということになる。



繰り返すが、本当に論文が問題なら仕方がないが、論文はその価値から言って(価値100とすると)、ミスは1か2ぐらいしかない。第一、ネイチャーの査読委員が価値ある論文だと認めたものをなんでわざわざ日本人が否定しなければならないのか? 



戦争をして、敵国は原爆を落とし、婦女子だけを狙った爆撃をして30万人も殺した(広島長崎はもとより、東京大空襲は第一波で婦女子が怖がるように爆弾を投下し、逃げる方向を予想して第二波は人間だけを殺すことができる焼夷弾を使った。後に日本国からこの司令官に勲章を出した)のに、日本軍が一人の民間人も犠牲にしたらバッシングしているようなものだ。



アメリカはご主人だが、日本は召使いだから、どんなことがあってもアメリカは正義、日本はバッシングという文化がまだマスコミや専門家に残っていることを思うと、慄然とする。



戦争はいけないことであるし、残虐だが、アメリカ軍と日本軍の残虐さは原爆や東京大空襲のように比較にもならない。それでもアメリカの行為を全く批判せず、友軍だけに矛先を向ける朝日新聞。



アメリカ人一人当たりの電気の消費量は、日本人の2倍なのに、日本人の子供に節電を呼びかけて「暑い、暑い」と言わせている朝日新聞。



そして今回、アメリカ人の論文のミスは咎めずに(たとえば温暖化のホッケースティック論文(ウソの論文でアメリカ人が書き、大いに日本の新聞が報道したもの。2009年のクライメートゲート事件でインチキがばれたが、報道せず。そのほか温暖化関係では多くのインチキ論文があったし、影響も大きかったが、アメリカ人だから報道しないという取扱いをした)、邦人のミスだけを根掘り葉掘り追及する朝日新聞。



ああ、いやだ。日本の良さを強弁する必要はないが、誠実、礼儀を守る日本社会に戻りたいものだ。



(平成26年4月13日)
武田邦彦

(出典:武田邦彦先生のブログ










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