2015年4月26日日曜日

STAP事件は研究不正か? 「他人に厳しく、身内に甘い」大学教授たち

 27論文で不正なし=ネット指摘で調査—大阪大


本日、「平等」ということ という標題のブログ記事を読みました。
もっともな、ご意見と思いました。

以下、記事の一部を抜粋(青字)
小保方氏を追求する事自体はかまわないが、それならば同様の基準で他の問題も、そして何よりも自身を追求すべきであろう。例えば、東大の加藤茂明氏の研究不正問題は、ベテランの世界的研究者が起こした問題であり、研究費も数十億円が費やされているのでSTAP事件よりももっと深刻なはずである。しかしながら、マスコミはほとんど取り上げないし、また研究費返還の話もほとんど出てこない。

大阪大学は「実験ノートなどが残っておらず同一画像とも別画像とも断定できなかった」19報の論文について「いずれも論文の結論に影響を与えず、データも残っていないため、本調査などは行わない」との決定

NHKスペシャルに出演してSTAP論文を事細かなに批判した大阪大学の3教授(うち2名は分子生物学会理事として、小保方氏の関与する検証実験停止の声明を発表)は、大学のこのような決定に対してなぜ異議を唱えないのか?

この記事を読んで感じたことは、「他人に厳しく、身内に甘い」という人々(大学教授、官僚、マスコミ人)が多いという現実です。
これも仕方がないのでしょうか?
不平等な社会ということですね。
現在の日本社会の風土なのでしょうか。・・・・・悲しいことです。



2015年4月8日水曜日

ルーツ013 男女のルーツその2 
     ワトソン・クリックとロザリンド



女性はややまじめで几帳面、研究でもじっくりとデータをとる。一方、やんちゃな男性はサボりがちで、なにか悪いことをしようとする。そんな男女の組み合わせが世紀の大発見、DNAの構造解析につながった。

でも、いったい、人間の頭脳活動とはなんなのだろうか? DNAは男性だけがノーベル賞をもらい、研究をした女性は外された。その理由は??

(平成27年3月23日)

(出典:武田邦彦(中部大学)ブログ



2015年4月7日火曜日

「STAP細胞」問題の小保方氏弁護団、NHKに「偏向に満ちた報道」と抗議文

2015年04月06日 21:20
  「STAP細胞」問題の小保方氏弁護団、NHKに「偏向に満ちた報道」と抗議文

STAP細胞の論文不正問題で、研究不正が認定された理化学研究所の元研究員、小保方晴子氏(31)の弁護団は6日、NHKに対し「偏向に満ちた報道がなされた」とする抗議文を送ったと明らかにした。

 弁護団が抗議したのは3月20日のNHKニュースで放送された報道と、同24日にウェブサイトに掲載された記事。STAP細胞の万能性を示す証拠とされた細胞が緑色に光る現象について、小保方氏は昨年4月の記者会見で「自家蛍光(細胞が死ぬ際に光を発する現象)ではないことを確認している」と述べた。

 これに対しNHKは、小保方氏が同11月、理研の調査委員会に「自家蛍光なんじゃないかとか、そこまで思っていなかった」と話し、確認も「やってなかった」「甘かった」と答えるなど、十分な確認を怠ったという内容の証言をしたと報じた。

 弁護団は抗議文で、自家蛍光を確かめる手法は2つあり、昨年4月の会見ではそのうちの1つで確認したことを答え、調査委には別の手法でも測定できれば最善だったという趣旨で答えたものだったと主張。「報道は小保方氏が会見で虚偽を述べたかのような印象を与え、許容できない」と批判している。

 弁護団の三木秀夫弁護士は、小保方氏について「昨年末以降、メディアや理研からの度を超した個人攻撃に耐えかねて、体調をさらに崩して動けない状態です」としている。

(出典:産経ニュース




小保方さん弁護団がNHKに抗議文―
―代理人「本人はダメージを受けて動けない状態」


「STAP細胞」の研究で不正があったと認定され、昨年12月に理化学研究所を退職した小保方晴子元研究員の弁護団が、NHKに対して「偏向に満ちた報道がなされた」と抗議する声明文を送ったことが4月6日、わかった。弁護団の三木秀夫弁護士が同日、内容証明郵便で発送したという。

声明文は、今年3月のNHKの報道を問題にしており、「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない」と非難している。

また、理研にも同様の抗議文を送り、非公開のはずの調査委員会のヒアリング内容が報じられた点について「情報管理のあり方に対し強く抗議をする」と記している。

●「事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布した」

抗議声明によると、小保方氏の弁護団が問題視しているのは、NHKが今年3月20日にテレビ等でおこなった報道と、3月24日にウェブサイト「NHK NEWS WEB」に掲載した「『小保方証言』STAP問題の真相」と題した記事だ。

小保方氏は、昨年4月の記者会見で、STAP細胞が存在する根拠の一つとされた細胞が緑色に光る現象について、「自家蛍光(細胞が死ぬ際によく観察される現象)でないことを確認している」と述べた。

ところがNHKの報道によると、小保方氏は昨年11月、理研の調査委員会に対して「自家蛍光かどうか、そこまでは思っていなかった」という趣旨の証言をしたという。この点について、「NHK NEWS WEB」の記事(http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2015_0324.html)は、「去年4月の記者会見で、あれだけはっきりと『確認した』と話したのとは矛盾している」と断じている。

一方、弁護団は、小保方氏が昨年4月の会見で述べた内容と、昨年11月に調査委員会におこなった証言は矛盾しないと主張。「視聴者に対し、小保方晴子研究員があたかも昨年4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できない」と、NHKの報道姿勢を非難している。

●「小保方さんの心身は極めて不調です」

小保方氏の代理人をつとめる三木秀夫弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に対して、「昨年末以来、メディアや理研からの度を超した個人攻撃に耐えかねて、小保方さんの心身は極めて不調です。個人への攻撃が集中的にあったこともあり、精神的に大きなダメージを受けて、動けない状態です」と明かした。

また、NHKの報道について、小保方氏本人は「あまりに内容がひどく、『ここまで事実を捻じ曲げてまで個人攻撃をするのか』と、激しいショックを受けていた」という。

今回、小保方氏の弁護団がNHKと理研に送った抗議声明の全文は、以下のとおり。


●抗議声明

日本放送協会 御中

国立研究開発法人理化学研究所 御中

本年3月20日に、日本放送協会(NHK)は、昼のニュースでもって、STAP細胞の問題で、万能細胞作製の決定的証拠とされた緑色に光り出す細胞について、小保方晴子元研究員が昨年11月、STAPと判断するための確認が十分できていなかったという内容の証言を調査委員会にしていたことが分かったとし、これは昨年4月の記者会見の発言とは異なる内容であると報じた。この報道内容は、視聴者に対し、小保方晴子元研究員があたかも4月の会見で故意に虚偽の事実を述べたかのような印象を与えるものであるが、事実を正確に報道しないことによって誤った印象を流布したものであり、許容できるものではない。また、調査委員会が行ったヒアリングは公開しないということで実施されたにも関わらず、NHKには内容の詳細が伝えられて誤った印象を与える報道に用いられるという理化学研究所の情報管理のあり方自体も許容できるものではない。

この点については、小保方晴子元研究員は、昨年4月の会見時において、「ライブセルイメージングで光ってないものが OCT4 陽性になってくる。そして、その光が自家蛍光でないことも確認しております。」と述べている。自家蛍光かどうか確かめる方法は、主に自家蛍光を検出する赤フィルターで蛍光を確認する方法と蛍光波長を測定する方法があるが、論文投稿時においては、赤フィルターで自家蛍光を検出する方法で行われており、昨年4月会見時の発言内容はこれを指すものであって、そこに何らの虚偽はない。

論文執筆当時、小保方晴子元研究員は、共著者らの指導の下で実験に従事していたが、共著者らとの相談の上で赤フィルターでの蛍光確認を実施していたのである。昨年11月の調査委員会からの質問の趣旨は、蛍光波長を測定する方法での確認について問うものであったが、小保方晴子元研究員は、赤フィルターでの蛍光確認は行ってはいたが、蛍光波長を測定する方法でも確認をすることができれば最善だったという趣旨で証言をしたものであって、そこには昨年4月会見内容との齟齬はない。この点で、本年3月20日のNHKニュースは、誤った印象を視聴者に与える内容であり、およそ公正であるべき報道機関の報道としては極めて偏向にみちたものであって、許されるものではない。

さらに、NHKは、本年3月24日には、NHK NEWS WEB に「『小保方証言』STAP問題の真相」と題し、調査委員と小保方晴子元研究員との間の質疑内容を入手したとして、その一部なるものが、科学文化部記者の署名記事として掲載された。同サイトに掲載された質疑内容が、実際のヒアリングにおける発言と一致する内容か否かは、質疑調書が小保方晴子元研究員側には交付されていないため確認できず不明ではあるが、仮にその掲載内容が事実だと仮定しても、上記で指摘したとおり、そこでの証言と4月会見で小保方晴子元研究員が述べた内容とは決して矛盾するものではない。

そもそも、このNHK NEWS WEB記事は、冒頭から「小保方批判」のトーンで作られており、およそ公正な記事とは解し得ない。しかも、公開しないことを約束した上で実施された調査委員会ヒアリングの内容の一部が切り取られたような形で記事にされ、外部に漏えいされるという事態は全く理解しがたいものである。実際にも、上記記事掲載の前日である3月23日、野依理事長の記者会見の最後に、坪井理事は、調査委員会が行ったヒアリングは公開しないということで実施され、事実関係やヒアリング内容について調査報告書に記載されている以上のことについて理研から言及することはできないとの趣旨の発言をしていた。にもかかわらず、その翌日に NHK から、ヒアリング内容の詳細を入手したとしてその一部を引用した形で記事が掲載され、誤った印象を与える偏向に満ちた報道がなされたこと自体、極めて異常である。このようなNHKの報道姿勢並びに理化学研究所の情報管理のあり方に対し強く抗議をする。

2015年4月6日

小保方晴子弁護団

(出典:弁護士ドットコム


2015年3月29日日曜日

理研 野依理事長 記者会見【全】 【2015/03/23】

2015年03月23日

理研 野依理事長 記者会見【全】 【2015/03/23】



先週、STAP細胞の問題の真相究明を、事実上、終結させた理化学研究所の野依良治理事長が23日夕方に記者会見し、「問題を事前に防げなかったことは、誠に遺憾で、心からおわびする」と陳謝しました。
STAP細胞の問題について、理化学研究所は先週、犯罪の疑いがあるかどうかを判断する証拠を集めるのは難しいなどとして、小保方晴子元研究員を刑事告訴しないことを決め、真相究明に向けた作業を事実上、終結させました。
これを受けて、野依理事長は23日、下村・文部科学大臣に面会したあと、夕方から記者会見し、「STAP細胞はなかった、ということを改めて申し上げたい。問題は、研究現場での相互チェックが不十分だったことに起因している。倫理教育の不徹底により、問題を事前に防げなかったことは誠に遺憾で、心からおわび申し上げたい」と陳謝しました。
(出典:NHK NEWSweb


【私の感想】
質問している記者達は、もっと勉強してもらいたいと思いますね。
理研では、小保方さんが真犯人ではないと理解しているのに、記者達はまったく理解できていないため、的外れの質問が多いですね。


2015年3月16日月曜日

東大が学生の不正をネット公開のワケ
 「STAP騒動」影響か


 SANKEI DIGITAL
(写真は、当記事Webサイトのスクリーンショット)

2015年03月12日
東大が学生の不正をネット公開のワケ
 「STAP騒動」影響か (1/2ページ)

【記事抜粋】
HPに掲載されたこの文書には、何ともお粗末な顛末(てんまつ)が記されていた。教養学部の後期課程(3~4年生に相当)の2014年度冬学期の期末課題として提出されたある学生のリポートに関し、「約75%がインターネットに公開されている文章の引き写しだった」というのだ。学問倫理上許されないこととして、「不正行為が認められた者は、その学期に履修した全科目の単位を無効とする」ことを申し合わせていることも付け加えている。

【私の感想】
教養学部の発表だけで、他の学部の発表はないのでしょうか?
東大の教養学部の学生としては、不公平な発表と感じるのではないでしょうか?

不正の内容を剽窃と発表しているので、コピペのことですね。
問題は、どの部分のコピペかということでしょう。論文骨子の剽窃なら問題と思いますが、一般的な公知の事実についてのコピペは、むしろ推奨される方が効率的。いずれにしても、コピペの問題は単純ではないと思いますね。


2015年2月11日水曜日

理研によるSTAP細胞問題に関する緊急会見 (2015年2月10日) (場所:文部科学省)


10日午後3時より、文部科学省において、理研によるSTAP細胞問題に関する緊急会見。THE PAGEでは、会見を生中継。

2015年2月9日月曜日

STAP事件はどのように報道すべきだったか?


 2014年2月にSTAP論文の不備が指摘されたとき、私は論文を読んで「このぐらいしっかりした論文をかける若い人がいるのだな。一部の不具合はあるかも知れないが、本人の年齢や経験を考えるとそれほど問題はない」と感じた。特に4本のビデオがついていたので、それも評価した。

ところが、その後、この論文は「監督者だった若山さんが一緒に書いても掲載されるところまで行かず、笹井さんが書いた」ということが分かり、「なるほど、それならこのぐらいの論文はできるな」と(論文のできが意外によかったという点は)納得した。

ここで「科学」と「社会」の違いに触れておく必要がある。ただ、現在のように「お金に関係ある基礎研究」などが定常化した場合については別途、整理するとして、まずは「従来の科学の考え方」を示しておきたい。

科学は「ゼロかプラスか」だけを想定し、一般社会のようにダマシなどは考えない。それは「性善説」ではなく、自然が相手だからウソをつくと結果的に成果にはならないので、それは「ゼロ評価」で十分だからだ。普通の科学の論文は「儲からない」から、ゼロ評価になれば研究も論文を書く手間も、10万円ぐらいする掲載料もすべて無駄になるからだ。そのぐらいのペナルティーがあれば嘘を書かないという前提があった。

ところで、小保方さんが若山さんや笹井さんに研究を説明した2012年の12月時点で、彼女がやったことは4つの可能性がある。

1)研究は不完全で、すぐには進歩に役立たないが、見所がある

2)なにかを錯覚して新しい結果を得たとおもった

3)論文が通らないので若干の細工をした

4)最初から意図的にウソをついて

1)はそのうち、明らかになるだろう。また、2)は若い人にはよくあることだが、「良い」わけではないが、監督者が注意するのが普通だ。

3)や4)のケースもあるけれど、それを綿密に調べる手間が大変で、毎日でる膨大な論文をチェックするシステムはないし、現在のところ方法もない(新しいことがウソか本当かは原理的にわからないということもある)ので、普通は「ほんとうかな」ぐらいで研究者仲間でほっておく。

有名な事件に日本では「神の手」という化石のインチキ事件があったし、イギリスではビルトダウン人の頭蓋骨捏造事件があった。どちらかというと「一人の研究や発見」で組織の中ではない。このような場合、良い悪いは別にして、科学の歴史はそれを飲み込んで進歩するというダイナミズムを持ってきた。不正は自浄作用でなくなってしまうということだ。不適切だったかもしれないが、それが事実だった。

ただ、「監督者、組織」がいれば組織の中で成果を評価するのが普通だ。典型的なのが大学教授と学生で、学生の間違いは教授がチェックしなければならないし、その力もある人が教授となる。

私の経験を一つお話したい。

私は名古屋大学で博士過程の学生が従来の知見と全く違う研究結果を得た。学生の段階では再現性もあったが、私は従来の知見とは違うので、これをどうしようかと思い、ちょうど機会があって中部大学の学生に実験させるチャンスがあり、やってみた。

そうすると、名古屋大学の結果を知らない中部大学生が原料から装置、すべて違うのに同じ結果がでた。そこで「おそらく結果は正しいと思うので、論文を出そうと考えています」と同僚に話して博士の学生に論文を出すようにいい、私も名前を連ねた。

つまり、研究を監督する立場にある人は社会的な責任があるから、「自分の名前で論文を出す」というのは、一緒に研究していた人がダマしたとか間違ったということでその研究を自分の名前で出すということはしない。

なぜダマされないかというと、学問は「みんなが言っているから」とか「その人を信用したから」というような「人」が入りこまない世界である。「自然と自分」だけしかいないから、自分が自然との関係で納得していなければ外部には言わない。

つまり一般の人は小保方さんに質問したりして、「小保方さんは信用できるか?」と必死に自問自答しているように見えるが、私は小保方さんがどういう「人物か」とか、「本当のことを言っているかか」など属人的なことは考えない。科学的事実だけを問題にするし、それが自分で判断できるのは「共同研究者で監督者」しかいないからだ。

今回は、小保方さんは無給研究員で博士課程卒業直後であり、監督者として「若山、笹井、理研の専門集団、理研」と4重構造をとっている。そして、若山さんも笹井さんも大学教授になるような人だから、科学の初歩としてのこのぐらいの訓練と習慣、そして判断力を持っている。

つまり、共著者として入るなら、「小保方が言ったから信じた」というのでは学問の世界に大きな損害を与える。小保方さんに責任があるかどうかより先に、若山さん、笹井さんは「サギで共著者になったのか」を問う必要がある。もし、若山さん、笹井さんや理研の関係者が、自然を確認せず、人を信じたというなら、そのように発言しなければならない。

しかし、若山さんは逃げているが、笹井さんは記者会見で「ビデオは捏造できない。ES細胞とSTAP細胞とは全く見かけが違うから間違うことはない」と言っているので、自分が自然と対峙して納得して共著者になったと言っている。笹井さんは「小保方さんを信用した」とは言っていない。

つまり科学の世界には「人にダマされる」ということは「原理的にない」のであり、「人を信じる」というプロセスや概念自体がないのだ。つまり若山さん、笹井さんが共著の論文というのは、両人が「自然との関係で研究結果に自信がある」ということを示しており、そこには「小保方」という字は存在しない。

それでは論文や研究結果に問題があり、それをなんらかの事情で社会的な糾弾が必要なとき、「誰、何」を糾弾すべきだろうか? 

まず第一に、科学として興味があり、問題にすべきことは、「誰」ということではなく、そこに書かれた科学的事実が問題になるべきである。それは写真が誰のものとか、文章がどこからか写してきたという「論文の出来・不出来」に関するものではない。

しかし、今回の場合、NHKや毎日新聞は「科学」ではなく「人の犯罪」を問題にした。そうなると、「責任者は誰か」ということになり、第一に若山さん、第二に笹井さん、第三に小保方さん、そして監督責任が理研ということになるだろう。

小保方さんが書いた論文は一報も通っていない。だから日の目を見ていない。だから「研究者としての責任」は小保方さんもある可能性があるが、STAP事件が社会的な問題なら「理研が組織ぐるみ犯罪」だろう。

(この記事は、「武田が小保方さんを擁護するのは不当だ」というお考えの読者の方に原稿を見てもらい、不適切な表現を変えました。私は小保方さんが誤魔化しているかどうかは実験もしていないし、本人にお聞きしていないこと、私より笹井さんの方が判断力があると考えられることから、小保方さんの研究の評価はしてきませんでした。でも、普通の人から見ると私の文章は「小保方擁護」に見えるらしいので、可能な限り修正をしました。繰り返しますが、私は小保方さんを擁護も批判もしていません。する必要があるかどうかより、監督者と理研の問題として捉えるのが良いと思ってきました。)

(平成27年1月29日)

(出典:武田邦彦(中部大学)ブログ


2015年1月28日水曜日

STAP事件の真犯人―2 お金を狙った人



STAP事件の真犯人は小保方さんではなく、理研であることを先回、特許を理研が盗んだ(あるいはお金で買い取った)ということを整理しました。第二回目では、もともと「理研が策謀しなければ、STAP事件そのものがなかった」ことを明らかにしたいと思います。

2011年4月、小保方さんは早稲田大学博士課程を終わり、理研に無給研究員として入ります。無給研究員については前回に説明しましたが、それから2年間、小保方さんは研究をして、その成果を論文として数度、科学誌に提出します。でもことごとく拒絶され、日の目を見ませんでした。

もし、このままなら、私たちは今でもSTAPのSの字も知らないでしょう。小保方さんは理研でひっそりと研究し、記者会見どころか論文が通らないのですから、誰も評価しないし、なんであんなことを言ったのかとも言わないでしょう。

ところが、「理研」が若い、価値がない(価値がないから無給)研究者の研究が理研の国家予算取りと特定研究法人に指定されるのに役に立つと策謀し、日本社会をトリックにかけることを企画しました。それは2012年12月ごろと推定されます。

あれほど大きな研究組織でありながら、無給研究員の成果しか目玉がないというのも異常ですが、いずれにしても、STAP細胞をでっち上げ、論文を通し、壁をピンクに塗って記者会見をし、特定研究法人の指定をとり、STAP研究センターの予算をとるという計画だったのです。

2014年12月にその理研自体が「STAP細胞はインチキ」という結論をだしたのですが、2012年12月にも「STAPはない」と分かっていたのです。でも小保方さんと若山さんでは論文が通らないので、笹井さんをチームにいれて論文を通すという決定をしました。後に大学教授に就任する若山さんが論文の一報も通せないというのもありえませんが、ともかく理研は「研究室に任せないで、理研の総力で詐欺をする」と決めたのでしょう(理研の委員会自体がそう言っている。武田の推定ではない)。

私も論文を読んで立派な論文と思いましたが、笹井さんが書いて「本来は、世にでない論文を世に出した」のです。論文の不備、作為があったとしたら、それは「理研」が行ったものです。

そして最後に、研究室の壁をピンクに塗り(理研が塗った)、記者会見に多くの記者を誘い(理研が誘った)、特定研究法人に指定されるタイミングを狙って1月末に最期の詐欺の大博打を打ったのです。

繰り返しますが、小保方さんは論文が通らなかった(今でも通っていない)のですから、「もともと何もなかった」のです。それを架空の成果をでっち上げ、理研の利権に役立てようと、論文作成、人の応援、記者会見、壁塗りなどすべては「理研」がやったことです。

もう一つ大切なことは、理研は「小保方さんの実験に再現性がない」ということを知っていたということです。一説に40人とか40回とか言いますが、小保方さんの研究の再現性が得られないことは理研で知られていたとされています。

1月末の記者会見の直後、異例の速さで論文の欠陥が指摘されると、「しまった!ばれたか!」と言わんばかりに、理研自らが委員会を作り、あたかも論文を小保方さんが書いたようにして世論操作を行います。それに加担したのがNHKと毎日新聞でした。

理研は、もともと論文として通らなかった研究を、自分で笹井さんという研究に関係ない人(これは笹井さん自身が言っている)を応援に出して、論文を無理矢理(本来、研究をした人が論文を出すものであって、「論文を書くのが上手な人」が論文を書いても良いが、共著者になってはいけないのは当然)通して、通った途端に記者会見をして大々的に宣伝する・・・すべては主体的に理研がやったことで、騙されていやいややったことではありません。

そして、それがばれると、今度は自分で仕組んだのに自分で「懲罰の委員会」を作って個人の不正を暴こうとし、実はその委員長が不正をやっていたということになったのです。

犯人(理研)が、騙された人(小保方さん)を懲罰するというのはどう考えても公序良俗に反します。

小保方さんが2012年頃、「良い結果が出たのだけれど、論文が通らない」と誰かに訴えたとします。私なら「それは残念だね。もう少し粘ったら」と言うか、または「無給ですか。それならすこし給料や研究費を取れるようにやってみます」という応援はするかもしれません。でも本当に、小保方さんの成果を「自分のもの」にしようとしたら、自分で研究内容を確認して引き受けます。まさか、若い研究員の口先だけを信用して自分が得をしようとし、それがバレたら、若い研究員に騙されたなどと口が裂けても言えません。それは私自身が研究者として資格が無いことになるからです。

いい加減な学者なら名前貸しぐらいはしますが、研究そのものを奪って、自分で論文を書き、それを自分の成果にして、国家から予算を取ろうなどと考えるのはよほどの悪人でしかできないでしょう。

それを理研がやって、NHKと毎日新聞の共同作戦で逃げ切る寸前というところです。現在のところ、論理的には上記しか考えられません。もし否定するなら新しい事実の報道が必要です。ES細胞が誰のものだったなどという報道は目くらましの一種です。

(平成27年1月24日)

(出典:武田邦彦(中部大学)ブログ






PAGE
TOP