2014年6月2日月曜日

STAP事件後日譚・・・醜悪な理研と毎日新聞





STAP事件後日譚・・・醜悪な理研と毎日新聞


どうしたことでしょうか? 毎日新聞の特定の女性記者のようですが、毎日のように小保方さんをバッシングする記事を出しています。すでにSTAP事件は理研が「調査委員会を再開しない」と発表して一段落しています。


もともと、この事件は理研(小保方さんではない)が大々的に記者会見をしたことで世間の注目を浴びたものですが、その後、論文に疑義が生じ、社会的な話題を集めました。そして理研が2回、小保方さんが1回、笹井さんが1回記者会見を行い、それぞれ違った見解を示しています。


そして理研が調査委員会を開かないことを表明し、お互いに情報戦は終わりになっています。また小保方さんは法律に違反した犯罪人でもなく、タレントでもありません。単なる一般人の一個人です。


ところが、最近、どういう意図を持っているのかは不明ですが、「すでに終わったことで、一般人」なのに、毎日のように毎日新聞から「理研がリークした小保方さんに不利なこと」が報道されています。


その内容は小保方さん(2013年正式社員で入社一年目)の責任とは考えられない予算の使い方の不都合、論文のさらなるミス(”ミス“としたほうが間違いと思うが)、採用の時の問題(小保方さんに関係がないが印象を悪くすることは確か)などです。


くり返しますが、まず、第一に小保方さんは犯罪人でも、タレントでもなく、普通の一般人で研究者で、しかも理研の従業員です。騒ぎになったのは、単にマスコミが理研の記者会見に幻惑されて1月末に報道しすぎたというだけのことです。彼女の論文に科学的な興味を感じて読んだ人は少ないと思います。多くの人が単にスキャンダルとして見ているのが現状です。


毎日新聞というのは全国紙で、その発信力は絶大です。その絶大な発信力を使って犯罪人でもタレントでもない一個人をここまで執拗にバッシングする意図はどこにあるのでしょうか?


まず、この行為は「社会正義」ではありません。社会正義の最も基礎的なものは「法律」ですから、放送法第四条のように巨大マスコミは「意見の違う時には多角的に」というのが原則ですから、理研の方の情報に重きを置くのは問題です。


また、オウム真理教の松本事件の時に、普通の人がマスコミによって犯人に仕立て上げられたことをキッカケに、一般人の報道についてはかなり改善されてきたのに、小保方さんの件になると、まるで「小保方さんは刑事事件の犯人だ」といわんばかりの報道姿勢です。


コピペにしても、写真の誤用にしても、むしろコピペの方が著作権法に合致しているのですから、法令を守って村の掟を破った人を村の掟を重視する側に大新聞がつくのは不見識です。


放送は中止になりましたが、小保方さんの名前をもじって彼女の人格を傷つけようとしたテレビ局もあり、日本社会が「法律に基づかないリンチ」=子どものイジメとなんら変わりない・・・という状態にあるのは残念です。


また、「理研の規則」のうち、他人の文章をコピペしたことを「盗用」としているのは、理研の規則が法令に違反しているのですから、「理研の規則で罰せられたのだから有罪だ」などということも無く、むしろ法令に違反する規則を決めて、従業員を罰っしようとしている理研の方に辛い姿勢を取らなければならないでしょう。


このように見て行くと、毎日新聞の報道姿勢は、「法令に元ずく正義を軽んじ、自分たちの村の掟、日本の空気、個人のバッシング、イジメを優先する」という実に醜悪なものであることが判ります。


即刻、これまでの報道態度についての見解を示し、軌道修正することを求めます.こんなことではどんな社会問題も解決せず、こじれるだけで日本の大新聞としての存在価値がなくなります。

(平成26年5月28日)

武田邦彦

(出典:武田邦彦先生のブログ





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